上手に揚げ物をするには
丸底のなべで
揚げ物は、短時間で加熱を終わらせなければならないので、周囲から均一に熱が伝わるなべが適しています。中華なべや天ぷらなべ等の、底の丸い深めのなべを選びましょう。油量がたっぷり入りますから、材料が底にくっついて浮き上がってこないという心配もありません。また、厚手の鉄なべも保温性があり、揚げ物用のなべに向いています。
油の温度の見分け方
油の温度を知るには、いろいろな方法がありますが、水で溶いた衣を油の中に落とす方法が一般的です。
底まで沈んでから静かに浮かんできたら低温の150〜160度、落ちた衣がなべ底につくかつかないかで浮き上がってくれば中温の170〜180度、200度以上のときは、衣は下に沈みません。
天ぷらの場合、サツマイモなどの根菜類は低温で、魚介類は中温、青ジソやのりは高温で揚げるとカラッときれいに揚げることができます。また、トンカツは中温が適し、コロッケなどの中身に火が通っているものは高温で揚げます。
一度にたくさん揚げない
揚げ物は、油の温度を適温に保って揚げること大切ですが、一度にたくさんの材料をなべに入れると、油の温度が急激に下がり、しかもすぐには温度が回復しないので、油ぎれの悪い、油っぽい揚げ物ができてしまいます。
揚げなべや揚げる材料によって違いますが、揚げ油の重量の十分の一を越える材料を入れるのは避けた方が無難です。特に、かき揚げのように表面積の大きいものは、油の温度を急降下させるので、一度に揚げる量は控えめにしたほうがよいでしょう。